1月のぴあるくでは、「傾聴やカウンセリングの手法」をテーマに、命の電話 理事・副研修委員長であり、臨床心理学を専攻されている福田順子先生をお招きし、ご講話をいただきました。
今回の講座は、男女共同参画センターアマランスの出前講座として実施されました。
冒頭では、センター長の坂本惠子様より、アマランスの取り組みについてご紹介がありました。アマランスでは、男女共同参画の推進を軸に、DVやハラスメントに関する相談・啓発、女性の起業支援、男女がともに社会で活躍するための学習機会の提供など、幅広いテーマを扱っています。
性別に関わらず、一人ひとりが安心して自分らしく生き、社会に参画できる環境づくりを目指した取り組みが行われていることが紹介されました。

その後、福田先生のご講話がありました。
今回の講話でまず印象的だったのは、「傾聴」と「会話」の違いについてのお話です。
それは、誰を主役に置いて聞いているかという点です。傾聴では、あくまで“話している相手”が主役であり、支援する側はそっと寄り添う存在であること。その人の気持ちに静かに耳を傾ける姿勢が何より大切だと教えていただきました。
また、カウンセリングの生みの親とされるロジャーズの提唱した三要素「受容」「共感」「自己一致」についても触れられました。
自分自身を大切にしながら、相談相手に誠実に向き合うこと、知識や意見を伝えることよりも、本人が前向きに回復していくためのサポートを重視することが傾聴であるという言葉が、深く心に残りました。
目を見て話すことの大切さにも触れつつ、「とはいえ、にらみつけるのではなく程よく見ることが大事ですからね」という福田先生の一言には、会場から思わず笑いが起こり、和やかな空気に包まれました。
続いて、傾聴の基本技法についてのお話がありました。
相手の感情の部分に焦点を当てて話を受け止めること、そして相手の話を遮らないこと。
「何かしてあげたい」「アドバイスしなければ」という気持ちは一旦脇に置き、
「辛かったですね」といった受容や共感の言葉を伝えることが、相手の心理的安全性につながるのだそうです。
また、江戸時代の僧侶で、家族を自死で亡くした経験を持つ良寛の戒語が紹介され、
その教えが現代の対人サポートにも通じているというお話も印象的でした。
講話の後は、会員同士で2人1組になり、
「相談する側」「相談される側」に分かれてのロールプレイを実施。
実践を通して、傾聴の難しさと大切さを体感する時間となりました。

最後の質疑応答では、「沈黙の時間があると焦ってしまっていたが、相手は深く考えている最中なのかもしれないと分かってよかった」という感想が聞かれました。
また、「カウンセリングが時間内に終わらない時はどうすればよいか」という質問に対し、福田先生からは「『また次回お話ししましょう』など、次につなげる声かけをしてみては」というアドバイスがありました。
今回の講話は、普段ピアサポート活動に携わっている会員にとって、
「これでいいのだろうか」という不安を和らげる、大きな安心につながる時間となりました。
傾聴は、相手の心を開き、感情を受け止める力を持っていること。
そして、自分自身も大切にしながら関わってよいのだということを、確認できました。
事務局スタッフO
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